今日(20日)発売の「週刊金曜日」4月20日号で『マイノリティーの拳』(新潮社、林壮一著)の書評を書きました。機会あればご一読ください。
本書はアメリカの複数の元世界チャンピオンの生き方を綴ったノンフィクションです。彼らはいずれもマイノリティーで、そのしがらみは世界王者になっても断ち切れません。そうした前提に立っての彼らの生き方は、勇気や行動の指針を与えてくれると思います。
疎外感を得た時、その疎外感をもとに行動することが今のぼくたちの生き方に足りないのではないかと思うことがあります。表題で言えば疎外→自覚までは広く存在するのにその先(行動→連帯→活動)は全く無関係のものとして一人歩きし、他方で疎外→自覚はそれはそれとして完結してしまっているのではないか、そのようにぼくは考えます。