麻生晴一郎(あそうせいいちろう)
1966年福岡県生まれ。東京大学入学後、中国ハルビン市において行商人用の格安宿でアルバイト生活を体験、農村出身の出稼ぎ労働者との交流を深める。その後、東大国文科で近代以降の日中比較文学を勉強する一方、中国、タイ、ネパールなどの長期滞在し、民間交流活動を始める。大学卒業後、テレビディレクターなどを経て、現在はフリーのルポライター。主に中国の農村出身者や現代アーティストたちを取材し、草の根からの市民社会形成など、中国動向の最前線を伝えている。また、香港のネット新聞「東網」などで中国語による連載記事を持ち、中国人を対象に中国をいかに見るか、日本の歴史的体験などを語っている。2013年8月に『中国の草の根を探して』で「第1回潮アジア・太平洋ノンフィクション賞」を受賞。またNPO「AsiaCommons(亜洲市民之道)」を運営し、中国内陸部から草の根の市民活動家を招く「日中市民交流対話プロジェクト」を12年、14年、15年に東京・大阪・山形などで開催した。
主な単著に『北京芸術村:抵抗と自由の日々』(社会評論社)、『旅の指さし会話帳:中国』(情報センター出版局)、『こころ熱く武骨でうざったい中国』(情報センター出版局)、『反日、暴動、バブル:新聞・テレビが報じない中国』(光文社新書)、『中国人は日本人を本当はどう見ているのか?』(宝島社新書)、『変わる中国「草の根」の現場を訪ねて』(潮出版社)、共著に『艾未未読本』(共著、集広舎)『「私には敵はいない」の思想』(共著、藤原書店)など。