昨日はお昼から気の合う友人たちと神保町で会い、古書センター2階のカレー屋「ボンディー」、喫茶店「さぼうる」などで過ごす。
これは20代の頃から感じていることだが、中国の話、とりわけぼくのように中国の誰々と会って何を食べて何を話して何をしたか、などという話をする上で、フランス文化圏と比較的密に接した人と話が通じ合いやすい。それはぼくが語ることから浮かびでてくるある中国人像がフランス人像とだぶる場合でも往々にしてある。大学の頃世話になった老紳士などは酒を飲む時のビンと口の角度や煙草のくわえ方などから「中国とフランスはよく似ている」などと語っていた。その真偽はわからぬが、少なくとも日本の人が大陸で抱く違和感のすべてにフランス人が違和感を抱くとは限らないし、むしろ少ないかもしれない。ここから国民性うんぬんの話を突き詰めるというよりも、むしろ日ごろ日中間でいろいろと考えるだけでなくたまにヨーロッパなど違うエリアに触れることがぼくには必要なのだろうと思わされた。そういうこともあってそのうちパリにでも行こうかとも考え始めている。薄暗いこの季節独特の蒼い夕暮空の時分に退散、雨は止んでいた。