テレビで見る高校球児はぼくよりも年上に見える。大学に入ってからも就職してからもそして今も相変わらず高校時代以前の感覚で彼らを見るのは不思議だ。女性ファンなどが「◎◎君」などと呼ぶのにはなじめない。
サザエさんをみていつまでもカツオやワカメに感情移入するのと同じ心の働きなのだろう。きっとぼくは今も甲子園に憧れているのだ。
野球を本格的にやらなかったことを後悔する。才能がないことはわかっているが、才能があろうとなろうと好きな野球に打ち込む発想が残念ながら高校当時のぼくにはなかった。実家が野球一家なので野球をやるのは自然な成り行きだったが、だからこそやらなかったきらいがあったのも否めない。
後悔は他人から理解されがたい形で引きずる。少し前には「高校野球道」というシミュレーションゲームに興じたことがあった。作業に疲れると(あるいは作業に盛り上がった時こそ)ネットで高校野球サイトを探し、
かかる曲を幾度も聴く(あるいは
こんな曲も)。たぶん一生このままなのだろう。