今日も一日中雨。昼に眼が覚める。
読書にはうってつけの気候と思われ、昨日の続きをゆっくりと読む。
明治三十三~三十五年の外交は大変複雑だが、それに輪をかけて満州の人間関係や国家関係、治安、ロシアの進出などは複雑怪奇であり、結局バラバラな日常をいかにしてバラバラに脳内再生するかを考えねばなるまい。それにしてもスケールという点で明治人と昭和人は比較にならぬ感をおぼえ、明治、それも日露以前に興味がますます深まる。ただそろそろ雑誌のことも考えねばならず、あまり悠長にはできないが、片っ端から読んでいくつもり。今読んでいた第二巻は今日で読了。明治人のロマンチックに引きずられながら読み進めた本であったと言える。
家で本を読むのもいいが、薄暗くなるとなんとはなしに未練じみたものが沸いて来て、何があるわけでもないのに、外出。押上駅前のモカで昼食とコーヒーを飲みつつスポーツ新聞を読む。今日は墨田区から一歩も出ていないが、こういう日常が自分は嫌いでなく、毎日毎日同じ事を繰り返すのが本望だがなかなかそういうわけにもいかない。
夜は一ヶ月ぶりに歯医者に行き、帰宅後は無理言ってミートソースを食べる。実につまらぬ経緯であり、ふとサイパンにでも行きたくなってパラパラガイドを見ていておいしそうなイタリアンを見かけたからにすぎず、言われた方はたまったものではなかろうが、ぼくの執着などえてしてそんな程度にすぎない。ただそんな程度にすぎぬものほど執着心が強いケースもありそうだ。ダダをこねる自分の脳裏に石光真清が浮かび、突如照れる。
深夜の雨は大好き。パソコンや読書で過ごす。