今日発売の「中国語ジャーナル8月号」で、連載『素顔の中国人』第17回「旅人たちの北京」が掲載されました。機会あればご一読ください。
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北朝鮮について、ぼくは今のところなんら働きかけをすることができない。ただ一つだけ考えていることがある。それは未確認情報なのだが、今北京にはわりと裕福な層を狙ったマンションを、横流し的に購入する北朝鮮の役人が少なからずいるらしく、もしこの噂が確かで、しかも中国語ができる人がいるのであったならば、彼らの子弟と交わることができないかということだ(★)。いったいこの国に、この国の将来を憂え、今の体制を変えたい(必ずしも転覆を意味しないが可能性としては含む)と考え、実行しようとしている人が一人もいないとは考えられず、北京に移住する案を心のどこかに潜めているに違いないこうした層の中にもいるのではないかと思う。もしぼくに十分な朝鮮語力があれば、役人の子弟などでなしに直接訪ねて探し回る方法もあろうが、ハングル文字を見ただけで頭痛がするとあっては、他国で交わる以外には考えられない。そして、金正日体制だけを取り上げて、そのもろもろを批判するのも肯定するのも茶化すのも、わりとよく目にすることだけに、ぼくはぼくなりにこの件で働きかけてみたいとも考えるのである。
あるいは日本でいわゆる朝鮮籍の人の中にも、あくまで北朝鮮に思いを寄せつつ「反体制」もしくは「脱体制」を考える人たちがいるのかもしれず、そうした人たちと出会う機会もあるのではないかとも考えている。
★・・・このことそのものが北朝鮮の何らかの動きを示唆するものには違いないが、ここではその話はしない。